その名の由来のとおり伊勢本かぶせ茶は、収穫前の十数日間、茶樹に黒い覆いをかぶせて作られます。直射日光をさえぎることで、茶葉に蓄えられるのは、お茶特有のアミノ酸・テアニンと葉緑素。甘みとうまみが増し、グリーンの水色がひと際美しく映えるのは、特殊農法である“かぶせ”にその秘密がありました。
「かぶせ茶」をつくるため、新芽に黒い覆いをする風景
はるか一千年の昔、空海が唐より茶製法を伝えたといわれる茶のふるさと、それが水沢です。いま、ここ水沢は、日本一のかぶせ茶の産地として異彩を放ち、国内でも希有な茶処として知られています。